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江戸三十三所観音霊場(1)
目次
出典
- 享保20年(1735)刊『続江戸砂子』巻4
- 天保9年(1838)刊『東都歳事記』4巻付録
概要
『続江戸砂子』で「江都三十三所」、『東都歳事記』で「江戸三十三所観音参」と紹介されている霊場で、1番札所を「浅草の観音様」こと浅草寺、33番札所を目黒不動で有名な滝泉寺としています。なお、ここでは仮に「江戸三十三所観音霊場(1)」と名付けました。
『東都歳事記』が「古来の札所といふ」と記しているように、江戸で一番古い霊場のようで、塚田芳雄氏は自著で、三十三間堂が3番札所に組み込まれていること(2番・4番札所が浅草)を指摘し、三十三間堂が深川へ移る元禄11年(1698)以前に開創された霊場ではないかと述べておられます。また、現在の「昭和新撰江戸三十三観音霊場」のモデルとなった霊場です。
札所一覧
江戸三十三所観音霊場(1)の一覧です。前述の両書を基にまとめています。
第1番 浅草寺
所在地:東京都台東区浅草2-3-1
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場1番札所
第2番 駒形堂
所在地:東京都台東区雷門2丁目2-3
第3番 三十三間堂
所在地:廃堂(深川)。
第4番 清水寺
所在地:東京都台東区松が谷2丁目25-10
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場2番札所
第5番 安楽寺
所在地:東京都台東区根岸4丁目1-3
第6番 清水堂
所在地:東京都台東区上野公園1-29
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場6番札所
第7番 喜見院
所在地:廃寺。湯島天神(文京区湯島)の別当だった。
第8番 清林寺
所在地:東京都文京区向丘2丁目35-3
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場8番札所
第9番 定泉寺
所在地:東京都文京区本駒込1丁目7-12
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場9番札所
第10番 正念寺
所在地:廃寺。浄心寺(昭和新撰江戸三十三観音霊場10札所、文京区向丘)へ合併。
第11番 円乗寺
所在地:東京都文京区白山1丁目34-6
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場11番札所
第12番 伝通院
所在地:東京都文京区小石川3丁目14-6
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場12番札所
第13番 無量寺
所在地:廃寺。筑土八幡宮(新宿区筑土八幡町)の別当だった。
第14番 成就院
所在地:廃寺。筑土明神(千代田区九段北)の別当だった。
第15番 行元寺
所在地:移転(品川区西五反田4-9-10)。
第16番 東円寺
所在地:廃寺。市谷八幡宮(新宿区市谷八幡町)の別当だった。
第17番 浄運寺
所在地:東京都新宿区愛住町14-3
第18番 真成院
所在地:東京都新宿区若葉2丁目7-8
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場18番札所
第19番 清巌寺
所在地:廃寺。
第20番 天徳寺
所在地:東京都港区虎ノ門3丁目13-6
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場20番札所
第21番 増上寺
所在地:東京都港区芝公園4丁目7-35
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場21番札所
第22番 順了寺
所在地:廃寺。
第23番 称念寺
所在地:東京都港区南麻布3丁目9
第24番 龍翔寺
所在地:廃寺。
第25番 浄閑寺(魚籃寺)
所在地:東京都港区三田4丁目8-34
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場25番札所
第26番 済海寺
所在地:東京都港区三田4丁目16-23
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場26番札所
第27番 道往寺
所在地:東京都港区高輪2丁目16-13
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場27番札所
第28番 一声剣
所在地:廃寺。
第29番 引接院
所在地:廃寺。
第30番 如来寺
所在地:移転(品川区西大井5-22-25)。
第31番 黄梅院
所在地:東京都港区高輪1丁目27-21
第32番 光雲寺
所在地:廃寺。
第33番 滝泉寺
所在地:東京都目黒区下目黒3丁目20-26
メモ:昭和新撰江戸三十三観音霊場33番札所