御詠歌集(巡礼歌集)

秩父三十四ヶ所観音霊場の御詠歌一覧です。

御詠歌集(巡礼歌集)

表紙


秩父三十四ヶ所観音霊場の御詠歌(巡礼歌)一覧

秩父三十四ヶ所観音霊場の御詠歌です。下段は読み方です。

第1番 四萬部寺

ありがたや 一巻ならぬ法のはな 数は四萬部の 寺のいにしえ
ありがたや ひとまきならぬ のりのはな かずはしまぶの てらのいにしえ

第2番 真福寺

廻り来て 頼みをかけし 大棚の 誓も深き 谷川の水
めぐりきて たのみをかけし おおだなの ちかいもふかき たにがわのみず

第3番 常泉寺

補陀落は 岩本寺と 拝むべし 峰の松風 ひびく滝津瀬
ふだらくは いわもとでらと おがむべし みねのまつかぜ ひびくたきつせ

第4番 金昌寺

あらかたに 参りて拝む 観世音 二世安楽と 誰も祈らん
あらたかに まいりておがむ かんぜおん にせあんらくと だれもいのらん

第5番 語歌堂

父母の 恵みも深き 語歌の堂 大慈大悲の 誓たのもし
ちちははの めぐみもふかき ごかのどう だいじだいひの ちかいたのもし

第6番 ト雲寺

初秋に 風吹き結ぶ 荻の堂 宿かりの世の 夢ぞ覚めける
はつあきに かぜふきむすぶ おぎのどう やどかりのよの ゆめぞさめける

第7番 法長寺

六道を 兼ねて巡りて 拝むべし 又後の世を 聞くも牛伏
ろくどうを かねてめぐりて おがむべし またのちのよを きくもうしぶし

第8番 西善寺

ただ頼め 誠の時は 西善寺 きたりむかへん 弥陀の三尊
ただたのめ まことのときは さいぜんじ きたりむかえん みだのさんぞん

第9番 明智寺

巡りきて その名を聞けば 明智寺 心の月は くもらざるらん
めぐりきて そのなをきけば あけちでら こころのつきは くもらざるらん

第10番 大慈寺

ひたすらに 頼みをかけよ 大慈寺 六つの巷の 苦にかはるべし
ひたすらに たのみをかけよ だいじでら むつのちまたの くにかわるべし

第11番 常楽寺

つみとがも 消えよと祈る 坂ごおり 朝日はささで 夕日かがやく
つみとがも きえよといのる さかごおり あさひはささで ゆうひかがやく

第12番 野坂寺

老いの身に 苦しきものは 野坂寺 いま思い知れ 後の世の道
おいのみに くるしきものは のさかでら いまおもいしれ のちのよのみち

第13番 慈眼寺

御手に持つ 蓮のははき 残りなく 浮世の塵を はけの下寺
みてにもつ はちすのははき のこりなく うきよのちりを はけのしたでら

第14番 今宮坊

昔より 立つとも知らぬ 今宮に 参る心は 浄土なるらん
むかしより たつともしらぬ いまみやに まいるこころは じようどなるらん

第15番 少林寺

みどり子の 母巣の森の 蔵福寺 ちちもろともに ちかひもらすな
みどりごの ははそのもりの ぞうふくじ ちちもろともに ちかいもらすな

第16番 西光寺

西光寺 誓いを人に 尋ぬれば ついの住家は 西とこそ聞け
さいこうじ ちかいをひとに たずぬれば ついのすみかは にしとこそきけ

第17番 定林寺

あらましを 思ひ定めし 林寺 かねききあへづ ゆめぞさめける
あらましを おもいさだめし はやしでら かねききあへず ゆめぞさめける

第18番 神門寺

ただたのめ 六則ともに 大悲をば 神門にたちて たすけたまえる
ただたのめ ろくそくともに だいひをば こうどにたちて たすけたまへる

第19番 龍石寺

天地を 動かす程の 龍石寺 詣る人には 利生あるべし
あめつちを うごかすほどの りうせきじ まいるひとには りしょうあるべし

第20番 岩之上堂

苔むしろ しきてもとまれ 岩の上 玉のうてなも 朽ちはつる身を
こけむしろ しきてもとまれ いわのうえ たまのうてなも くちはつるみを

第21番 観音寺

梓弓 いる矢の堂に 詣で来て 願ひし法に あたる嬉しさ
あずさゆみ いるやのうどうに もうできて ねがいしのりに あたるうれしさ

第22番 童子堂

極楽を ここで見つけて 童う堂 後の世までも たのもしきかな
ごくらくを ここでみつけて わらうだう のちのよまでも たのもしきかな

第23番 音楽寺

音楽の み声なりけり 小鹿坂の 調べにかよう 峰の松風
おんがくの みこえなりける おがさかの しらべにかよう みねのまつかぜ

第24番 法泉寺

天照す 神の母祖の 色かへて なおもふりぬる 雪の白山
あまてらす かみのははその いろかえて なおもふりぬる ゆきのしらやま

第25番 久昌寺

水上は いづくなるらん 岩谷堂 朝日もくなく 夕日かがやく
みなかみは いずくなるらん いわやどう あさひもくなく ゆうひかがやく

第26番 円融寺

尋ね入り むすぶ清水の 岩井堂 心の垢を すすがぬはなし
たずねいり むすぶしみずの いわいどう こころのあかを すすがぬはなし

第27番 大渕寺

夏山や しげきが下の 露までも 心へだてぬ 月の影もり
なつやまや しげきがもとの つゆまでも こころへだてぬ つきのかげもり

第28番 橋立堂

霧の海 たち重なるは 雲の波 たぐひあらじと わたる橋立
きりのうみ たちかさなるは くものなみ たぐいあらじと わたるはしだて

第29番 長泉院

分けのぼり 結ぶ笹の戸 おし開き 仏を拝む 身こそたのもし
わけのぼり むすぶささのと おしひらき ほとけをおがむ みこそたのもし

第30番 法雲寺

一心に 南無観音と 唱ふれば 慈悲ふか谷の 誓ひたのもし
いつしんに なむかんのんと となうれば じひふかたにの ちかいたのもし

第31番 観音院

深山路を かき分け尋ね 行きみれば 鷲の岩谷に ひびく滝つ瀬
みやまじを かきわけたずね ゆきみれば わしのいわやに ひびくたきつせ

第32番 法性寺

願わくは 般若の舟に のりを得ん いかなる罪も 浮かぶとぞ聞く
ねがわくば はんにやのふねに のりをえん いかなるつみも うかぶとぞきく

第33番 菊水寺

春や夏 冬もさかりの 菊水寺 秋のながめに 送る年月
はるやなつ ふゆもさかりの きくすいじ あきをながめに おくるとしつき

第34番 水潜寺

萬代の 願ひをここに 納めおく 苔の下より 出づる水かな
よろずよの ねがいをここに おさめおく こけのしたより いずるみずかな



御詠歌一覧

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